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発注の進め方 / 更新:2026年8月10日

5分でできる!発注書・注文書の書き方

記載すべき項目と、下請法・インボイスで気をつける点をまとめました。

5分でできる!発注書・注文書の書き方

発注書は、口頭やメールで決めた内容を1枚の書面にまとめるものです。 作るのに5分もかかりませんが、「言った・言わない」の防止効果は非常に大きい書類です。 ここでは記載すべき項目と、下請法・インボイスで気をつける点をまとめます。

発注書に書く項目

項目記載内容必須
表題「発注書」または「注文書」
発注番号社内で管理する番号
発注日書面を作成した日
宛先受注側の会社名・担当者名
発注者自社の会社名・住所・担当者・押印
件名「コーポレートサイト制作一式」など
作業内容の明細項目ごとに数量・単価・金額
金額小計・消費税・合計
納期納品日または公開日
納品方法・納品場所データ納品、指定サーバーへの設置など
検収の方法と期間「納品後10営業日以内に確認」など
支払条件支払期日と方法(末締め翌月末払いなど)
備考含まないもの、前提条件、著作権の扱い

明細は「一式」にしない

「ホームページ制作一式 1,200,000円」とだけ書くと、範囲が特定できません。 次のように分けて書いてください。

ディレクション費     1式  150,000円 サイト設計(10ページ)  1式  120,000円 デザイン(トップ)    1式  200,000円 デザイン(下層9ページ)  9ページ 315,000円 コーディング       10ページ 250,000円 CMS構築(お知らせ・実績) 1式  180,000円 問い合わせフォーム    1式   80,000円 ──────────────────────── 小計              1,295,000円 消費税(10%)           129,500円 合計              1,424,500円

「含まないもの」を備考に書く

追加費用のトラブルはここで防げます。

備考の例:
・原稿および写真は発注者が提供します(撮影・ライティングは本発注に含みません)
・デザイン修正は2回まで無償、3回目以降は別途お見積り
・サーバー費用・ドメイン費用は本発注に含みません
・成果物の著作権は、検収および支払い完了時に発注者へ譲渡されるものとします
・公開後3か月以内に発見された不具合は無償で修正するものとします

下請法の対象になる場合

取引の内容と、発注側・受注側の資本金の組み合わせによっては下請法が適用され、 発注側に書面(または電子データ)の交付義務が生じます。 Web 制作は「情報成果物作成委託」にあたります。

発注側の資本金受注側
5,000万円超資本金5,000万円以下の法人・個人
1,000万円超5,000万円以下資本金1,000万円以下の法人・個人

※ 情報成果物作成委託・役務提供委託の場合の区分です。製造委託等では基準が異なります。

下請法が適用される場合の主な注意点
  • 発注時に直ちに書面を交付する(後出しは不可)
  • 支払期日は納品日から60日以内に設定する
  • 発注後に一方的に代金を減額しない
  • 受注側に責任が無いのに受領を拒否したり、返品したりしない
  • 取引の記録を2年間保存する

詳細は公正取引委員会・中小企業庁の資料をご確認ください。

インボイス制度との関係

発注書に登録番号を書く義務はありません。必要なのは受注側が出す請求書のほうです。 ただし実務としては、次の点を発注前に確認しておくとあとで困りません。

  • 相手が適格請求書発行事業者かどうか(登録番号の有無)
  • 登録していない相手の場合、自社の仕入税額控除が制限されること(経過措置あり)
  • 見積書・発注書の金額が税抜か税込か、明示すること

免税事業者だからという理由で一方的に値下げを求めると、下請法や独占禁止法上の問題になり得ます。 条件を変更する場合は、必ず双方の協議のうえで決めてください。

収入印紙について

請負契約の成立を証明する書面(発注請書など)は課税文書となり、 記載金額に応じた収入印紙が必要になる場合があります。 一方、PDF などの電子データでやり取りする場合は印紙税がかかりません。 電子契約サービスを使う会社が増えているのは、この点も理由の一つです。 課税の要否は文書の内容によって判断が分かれるため、迷う場合は税務署や税理士にご確認ください。

発注前に決めておくこと

発注書に書く内容は、そのまま契約条件になります。 作業範囲や著作権の扱いは、発注書を書く前に整理しておいてください。 詳しくは業務委託契約のチェックポイント6つにまとめています。

よくある質問

発注書は必ず必要ですか?

一般的な取引では法律上の義務はありませんが、下請法の対象となる取引では書面(または電子データ)の交付が発注側の義務です。義務でない場合でも、作業範囲と金額を明確にするために交わすことをおすすめします。

発注書と注文書は違うものですか?

実務上はほぼ同じ意味で使われます。「発注書」「注文書」「発注請書(受注側が返す書面)」という呼び分けが一般的で、呼称よりも記載内容のほうが重要です。

発注書に収入印紙は必要ですか?

請負契約にあたる内容で、契約の成立を証明する書面(発注請書など)は課税文書となり収入印紙が必要になる場合があります。一方、電子データでやり取りする場合は印紙税がかかりません。判断に迷う場合は税理士や所轄の税務署にご確認ください。

インボイス制度で発注書に何か変わりますか?

発注書そのものに登録番号の記載義務はありません。必要なのは受注側が発行する請求書(適格請求書)です。ただし、相手が課税事業者かどうかで自社の仕入税額控除が変わるため、発注前に登録番号の有無を確認しておくのが実務的です。

まとめ

  • 明細は「一式」にせず、作業項目ごとに分けて書く。
  • 備考に「含まないもの」と修正回数、著作権の扱いを書く。
  • 下請法の対象なら、発注時に直ちに書面を交付し、支払期日は納品後60日以内にする。
  • 電子データでのやり取りなら収入印紙は不要。
この記事の金額について

掲載している金額は、一般的な発注で見かける水準をもとにした目安です。 実際の費用は要件・地域・体制によって変わります。必ず複数社から見積もりを取り、 「何が含まれていて、何が含まれていないか」を比べたうえでご判断ください。

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