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発注の進め方 / 更新:2026年8月19日

追加費用が発生する場面|見積もり前に潰しておく

「含まれるもの」ではなく「含まれないものは何ですか」と聞いてください。

追加費用が発生する場面|見積もり前に潰しておく

「見積もりは150万円だったのに、最終的に200万円になった」 という話は珍しくありません。

原因の多くは、見積もり時点で決まっていなかったことです。 どこで追加が発生しやすいかを知っておけば、 発注前に潰しておけます。

追加が発生しやすい場面

場面追加額の目安防ぎ方
ページを追加した1ページ3万〜20万円ページ数を確定させる
原稿を書いてもらった1ページ2万〜6万円誰が書くか明記する
写真を撮ることになった5万〜20万円素材の有無を先に確認する
修正回数を超えた1回2万〜10万円回数と線引きを確認する
デザインをやり直した10万〜50万円確定のタイミングを明示する
更新可能な箇所を増やした3万〜15万円更新範囲を先に決める
フォームの項目を増やした2万〜10万円項目を先に確定する
公開日が延びた再稼働の費用が出ることがある
旧サイトの転送設定5万〜30万円リニューアルなら必ず範囲を確認

「デザインのやり直し」が金額として最も大きくなります。 実装が始まった後で構成を変えると、 デザインだけでなく実装もやり直しになります。 これは進行の順序で防げます。

実は最も多い「原稿」

見積もりを比べるときに最も差が出て、 かつ後から追加になりやすいのが原稿です。

見積もりの前提実際に起きること
原稿は発注者が用意書けずに数か月止まり、結局依頼して追加費用
原稿は制作会社が作成初めから金額に含まれている
記載なし着手後に発覚してもめる

「自社で書きます」と言った時点では、本気で書くつもりでいます。 ところが本業の合間では進まず、 数か月経ってから依頼することになります。 この時点で工程は遅れ、費用も増えます。

現実的な対策は、 見積もり段階で「原稿を依頼した場合の金額」も併記してもらうことです。 途中で判断を変えても、金額の見通しが立ちます。

リニューアルで見落とされる項目

  • 旧サイトからの転送設定(URLが変わる場合、対応表の作成に工数がかかる)
  • 既存コンテンツの移行(過去のブログ記事を移すかどうか)
  • サーバー移転(同時に移す場合の作業費)
  • 旧サイトの調査(仕様が不明な場合の解析)
  • 既存システムとの連携(予約・在庫・会員など)

「過去記事の移行」は数が多いと大きな作業になります。 200本の記事を手作業で移すのと、 自動で移行する仕組みを作るのとでは、費用も期間も変わります。 移すのか、移さないのか、何本移すのかを先に決めてください。

契約に入れておく一文

追加費用そのものを無くすことはできませんが、 知らないうちに増えることは防げます。

契約書または発注時の書面に、次の趣旨の一文を入れてください。

  • 当初の範囲を超える作業が生じる場合、 事前に書面で見積もりを提示し、発注者の承認を得たうえで着手する

これがあれば、 作業が終わってから請求される事態を防げます。 多くの制作会社は当然のこととして運用していますが、 明記しておくと双方にとって判断が楽になります。

発注前に確認する質問

  1. この見積もりに含まれないものは何ですか
  2. ページを1つ追加する場合の単価はいくらですか
  3. 修正は何回まで無償ですか。回数を超えた場合はいくらですか
  4. 原稿を依頼した場合、いくら追加になりますか
  5. 公開日が延びた場合、費用は発生しますか

1つめが最も効きます。 「含まれるもの」を聞くと網羅的な答えが返ってきますが、 「含まれないもの」を聞くと、追加になる場面が具体的に出てきます。 ここで明確に答えられる会社は、社内で積算しています。

追加を受け入れるかの判断

状況判断
当初の範囲に無く、発注側の要望で増えた妥当な追加
見積もりに書かれていたのに実施されていない追加ではなく、契約の履行
制作会社の作業ミスの手直し追加にならない
事前の説明なく作業が進んでいた交渉の余地がある
公開に必須だが見積もりに無かった双方の見落とし。分担を相談する

最後の場合が最も多く、かつ判断が難しい場面です。 たとえば旧サイトの転送設定は、 発注側は「当然含まれる」と考え、 制作側は「指定が無かった」と考えます。 どちらも悪意はなく、決めていなかっただけなので、 費用の分担を相談するのが現実的な着地になります。

よくある質問

追加費用を請求されるのは制作会社が不誠実だからですか?

多くの場合は違います。見積もり時に決めていなかったことが後で発生し、その作業に工数がかかっているだけです。問題なのは請求そのものより、<strong>発生する前に知らされないこと</strong>です。

追加費用が出ない契約にできますか?

完全には難しいですが、「範囲を明確にする」「追加が発生する前に見積もりを出してもらう」の2つで大半は防げます。契約書に「追加費用が生じる場合は事前に書面で見積もりを提示し、発注者の承認を得たうえで着手する」と入れておくのが有効です。

ページを1つ足すといくらですか?

既存のレイアウトを使い回せるなら3万〜8万円、新しいデザインが必要なら8万〜20万円が目安です。原稿と写真を発注側が用意するかどうかでも変わります。見積もり段階で「ページ追加の単価」を聞いておくと、後から判断しやすくなります。

安い見積もりを選んだら追加が多くなりますか?

その傾向はあります。安い見積もりは範囲が狭く設定されていることが多いためです。ただし範囲が明記されていれば問題ではありません。<strong>「一式」で内訳が無い見積もり</strong>のほうが、後から差が出やすくなります。

この記事の金額について

掲載している金額は、一般的な発注で見かける水準をもとにした目安です。 実際の費用は要件・地域・体制によって変わります。必ず複数社から見積もりを取り、 「何が含まれていて、何が含まれていないか」を比べたうえでご判断ください。

進め方が決まったら、つぎは依頼先です

制作会社は出自によって得意分野が分かれます。紙が本業の会社、システムが本業の会社、それぞれの強みと弱みをまとめました。

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