相見積もりの取り方と、提案の比べ方
条件を揃えずに集めた見積もりは比べられません。依頼の仕方から整理します。
相見積もりは、複数社に声をかければ成立するものではありません。 条件を揃えずに集めた見積もりは、そもそも比べられません。
金額だけを並べても、含まれている作業が違えば意味がありません。 ここでは依頼の仕方から、返ってきた提案の比べ方までを整理します。
依頼前に決めておくこと
| 項目 | 決めておく内容 | 決めないとどうなるか |
|---|---|---|
| 目的 | 問い合わせを増やす/採用/会社案内 | 各社が違う前提で提案し比較できない |
| ページ数 | おおよその想定(10ページ等) | 見積もりの前提が揃わない |
| 予算の上限 | いくらまで出せるか | 予算外の提案が返ってくる |
| 公開希望日 | いつまでに必要か | スケジュールが比較できない |
| 原稿と写真 | 自社で用意するか依頼するか | 金額差の最大要因。揃えないと比較不能 |
とくに「原稿と写真をどちらが用意するか」は必ず統一してください。 ここが揃っていないと、金額が2倍違っても、それが高いのか安いのか判断できません。
同じ条件で依頼する
各社に同じ内容を伝えます。長い文書は不要で、次の項目が書いてあれば足ります。
- 会社と事業の概要(何をしている会社か)
- 今回作りたいものと、その目的
- 想定ページ数と、必要な機能(問い合わせフォーム・ブログ等)
- 原稿・写真をどちらが用意するか
- 予算の上限と、公開希望時期
- 現在のサイトのURL(あれば)と、その不満
もっと詳しく整理したい場合は RFP(提案依頼書)を作る方法もありますが、 小規模なサイトであればこの6項目で十分です。
返ってきた提案の比べ方
| 観点 | 見るところ |
|---|---|
| 作業範囲 | 原稿・撮影・SEO調整・公開後の修正が含まれるか。含まれない項目は後で追加費用になる |
| 提案の中身 | こちらの目的に対して「こうすべき」という意見があるか。言われたままの見積もりだけか |
| 体制 | 誰が作るのか。外注する範囲はどこか |
| 公開後 | 保守の内容と月額。更新を頼むときの単価 |
金額より先に、作業範囲を揃えて見比べてください。 安く見える見積もりから抜けている項目を足していくと、結局どこも同じくらいになることがよくあります。
そのうえで差が出るのは 提案の中身です。 「10ページで◯◯円です」だけの会社と、 「その目的なら、このページは不要でこちらを厚くすべきです」と言ってくる会社では、 同じ金額でも結果が変わります。
やってはいけないこと
- 他社の見積書をそのまま見せる:金額だけを下げさせても、削られるのは作業範囲です
- 相場を知らないまま「安くして」と言う:何を削るかの合意がないまま安くなります
- 1社だけ条件を変えて伝える:比較の意味がなくなります
- 返事をしないまま放置する:提案には工数がかかっています。断りは必ず伝えてください
値引き交渉より、作業範囲の調整のほうが健全です。 「予算がこれしかないので、この部分は自社でやります」と伝えれば、 多くの会社はその前提で見積もりを組み直してくれます。
よくある質問
何社から見積もりを取るべきですか?
3社が目安です。2社では比較の基準が作れず、5社を超えると比較しきれずに「安い順」で決めることになりがちです。特徴の違う3社(Web専業・地元の会社・得意分野が合う会社)に絞ると差が見えます。
見積もりが会社によって3倍違うのはなぜですか?
含まれる作業範囲が違うためです。原稿作成・撮影・SEO調整・公開後の修正対応が入っているかで倍以上変わります。同じ条件を伝えていても、各社が「必要」と考える範囲が異なるために起きます。
相見積もりだと伝えるべきですか?
伝えてください。隠しても多くの場合は察しがつきますし、伝えたほうが各社が本気の内容を出します。「何社に声をかけているか」までは言わなくて構いません。
断るときはどうすればいいですか?
メールで簡潔に伝えれば十分です。理由は「予算」「方向性」程度で構いません。提案書を受け取っている場合は、内容へのお礼を一言添えると角が立ちません。放置するのは避けてください。
掲載している金額は、一般的な発注で見かける水準をもとにした目安です。 実際の費用は要件・地域・体制によって変わります。必ず複数社から見積もりを取り、 「何が含まれていて、何が含まれていないか」を比べたうえでご判断ください。