リスティング広告の運用代行の費用相場
広告費と運用代行費は別物です。手数料の決まり方と適正水準を整理します。
リスティング広告の費用は「広告費」と「運用代行費」の2つに分かれます。 この2つを混ぜて考えると比較を誤ります。まずここを分けて理解してください。
費用の構成
| 費目 | 支払先 | 金額の目安 |
|---|---|---|
| 広告費 | Google / Yahoo! など媒体 | 月 10万〜数百万円(自社で決める) |
| 運用代行費 | 代理店・制作会社 | 広告費の 20%、または月額固定 |
| 初期設定費 | 代理店・制作会社 | 3万〜20万円(初回のみ) |
| LP 制作費 | 制作会社 | 20万〜80万円(LP制作の相場) |
運用代行費の3つの形
| 形態 | 費用 | 特徴 |
|---|---|---|
| 料率型 | 広告費の 15〜25% | 最も一般的。20% が標準。広告費が増えると手数料も増える |
| 定額型 | 月 5万〜30万円 | 広告費が大きいほど割安になる。少額のときは割高 |
| 成果報酬型 | 1件あたり◯円 | 一見安全だが、単価設定が高めになりやすい。成果の定義を要確認 |
多くの代理店は「広告費の20%、ただし最低3万〜5万円」という形を取っています。 広告費が月50万円を超えたあたりから、定額型のほうが安くなるケースが出てきます。
月30万円の広告費なら手数料は6万円。これで キーワードの見直し、広告文のテスト、除外キーワードの整理、レポート作成が回るなら妥当な水準です。 高いか安いかは料率ではなく、月に何時間その担当者が自社のアカウントを触っているかで判断してください。
広告費はいくらから始めるべきか
「クリック単価 × 必要なクリック数」で逆算します。 たとえばクリック単価200円、申込率2%なら、1件の申込を得るのに 200円 ÷ 2% = 1万円かかる計算です。 月10件の申込がほしいなら広告費10万円が必要になります。
| 業種の傾向 | クリック単価の目安 |
|---|---|
| 一般的な BtoC 商材 | 50〜200円 |
| BtoB のサービス | 200〜800円 |
| 士業・不動産・医療など競合の多い分野 | 500〜3,000円 |
※ 地域や季節、キーワードによって大きく変動します。実際の単価は媒体の管理画面で調べられます。
代理店を選ぶときの確認事項
- 広告アカウントの所有者は誰か
代理店名義のアカウントだと、解約時にデータを引き継げないことがあります。 自社名義で開設し、代理店に権限を付与する形が安全です。 - レポートに何が載るか
クリック数と表示回数だけのレポートでは判断できません。 キーワード別のコンバージョン数と獲得単価が載っているかを確認します。 - 最低契約期間と解約予告の期間
6か月縛りが設定されていることがあります。 - 担当者が何アカウント持っているか
1人で数十アカウントを見ていると、実質的に自動運用に近くなります。 - 広告費の請求経路
自社でカードを登録して媒体に直接支払うか、代理店経由の請求か。直接払いのほうが透明です。
代理店を変えるときに、これまでの運用データ(どのキーワードが成果を出したか)を持ち出せないと、 次の代理店はゼロから探ることになります。数か月分の広告費を捨てるのと同じです。 契約前に「アカウントの名義」と「解約時のデータの扱い」を必ず確認してください。
費用を抑える考え方
- キーワードを絞る:幅広く出すより、成約に近いキーワードに集中したほうが総額は下がります。
- 除外キーワードを整備する:「無料」「求人」「やり方」など、買う気のない検索を除きます。ここだけで無駄が1〜3割減ることもあります。
- 地域と時間帯を絞る:商圏外や営業時間外の配信を止めます。
- LP を改善する:申込率が1%から2%になれば、獲得単価は半分になります。広告費を増やすより効きます。
よくある質問
リスティング広告の運用代行手数料はいくらですか?
広告費の 20% が最も一般的です。ただし広告費が少額の場合は最低手数料(月 3万〜5万円)が設定されていることが多く、月10万円の広告費なら手数料は 2万円ではなく 3万〜5万円になります。
広告費は月いくらから始められますか?
技術的には数万円から出せますが、データが溜まらず改善できないため、実務的には<strong>月20万〜30万円</strong>を最低ラインと考えるのが現実的です。それ未満なら、代行を使わず自社で運用するか、まず SEO や他の施策を検討したほうがよい場合があります。
初期費用はかかりますか?
アカウント開設・初期設定で 3万〜20万円が一般的です。キーワード調査、広告文の作成、コンバージョン計測の設定が含まれます。「初期費用0円」の場合は、その分が手数料に乗っているか、最低契約期間が設定されていることが多いです。
自社で運用したほうが安いのでは?
手数料はゼロになりますが、担当者の工数がかかります。週に数時間を継続的に確保できるならありです。片手間で放置すると、成果の出ないキーワードに広告費が流れ続け、手数料以上の損失になります。
まとめ
- 運用代行費は広告費の20%が標準。最低手数料 月3万〜5万円が設定されることが多い。
- 広告費は「クリック単価 ÷ 申込率」で1件あたりの費用を逆算して決める。
- 広告アカウントは自社名義で開設する。
- 広告費を増やす前に、LP の改善で獲得単価を下げられないか検討する。
掲載している金額は、一般的な発注で見かける水準をもとにした目安です。 実際の費用は要件・地域・体制によって変わります。必ず複数社から見積もりを取り、 「何が含まれていて、何が含まれていないか」を比べたうえでご判断ください。