学校・教育機関サイトの費用相場|相手ごとに入口を分ける
目的の異なる複数の相手が同時に見に来る、最も整理が難しいサイトです。
学校のホームページは、 目的の異なる複数の相手が同時に見に来る点が特徴です。
受験生とその保護者、在校生とその保護者、卒業生、地域住民、採用希望者。 それぞれ探している情報がまったく違うため、 情報の整理が最も難しいサイトの一つです。
費用の目安
| 種別 | ページ数 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| 保育園・幼稚園 | 8〜15ページ | 50万〜150万円 |
| 学習塾・教室 | 10〜20ページ | 60万〜200万円 |
| 私立小中高 | 25〜50ページ | 200万〜600万円 |
| 大学・専門学校 | 50ページ以上 | 500万〜2,000万円 |
| 撮影(校舎・授業・行事) | — | +10万〜40万円 |
学校サイトで費用が上がる要因は、ページ数と関係者の多さです。 各学科・各コース・各部活動のページを作ると点数が増え、 さらに確認する人が多いため、修正の回数も増えます。
相手ごとに入口を分ける
| 相手 | 探している情報 |
|---|---|
| 受験生・保護者 | 教育方針、進路実績、費用、入試日程、学校の雰囲気 |
| 在校生・保護者 | お知らせ、行事予定、休校情報、提出物、給食献立 |
| 卒業生 | 証明書の発行手続き、同窓会 |
| 地域・一般 | 施設開放、公開講座、問い合わせ先 |
| 採用希望者 | 募集要項、勤務条件 |
トップページに「対象別の入口」を置くのが最も分かりやすい形です。 在校生の保護者が毎日見に来るのは「お知らせ」だけなので、 そこに最短でたどり着ける導線があるかどうかで使い勝手が決まります。
受験生・保護者が見ていること
学校選びは高額かつ長期の意思決定です。 パンフレットで分からない部分を、サイトで確認しています。
- 実際の授業・生徒の様子(写真と動画。パンフレットの写真は作り込まれている前提で見られる)
- 進路実績(具体的な数字。過年度の推移があるとよい)
- 費用の総額(学費だけでなく、制服・教材・修学旅行などを含めて)
- 通学の便(最寄り駅、通学圏、スクールバス)
- 説明会・見学の日程と申込方法
- 日々の学校の様子(更新されているブログ・お知らせ)
「費用の総額」を明示している学校は多くありません。 学費だけを載せて他は「別途」としていると、 保護者は不安を抱えたまま検討することになります。 年間でおよそいくらかかるかを示すと、信頼につながります。
更新されているお知らせは、それ自体が判断材料です。 最新の投稿が2年前のサイトは、 「学校の活動が見えない」という印象を与えます。
緊急時の連絡
台風や積雪での休校連絡は、 ホームページだけに頼るべきではありません。
| 手段 | 役割 | 注意点 |
|---|---|---|
| メール配信・アプリ | 主。確実に届く | 登録の維持が必要 |
| ホームページ | 補助。詳細を載せる | アクセス集中で見られなくなることがある |
| SNS | 補助。拡散が早い | アカウントを持たない家庭に届かない |
アクセス集中への備えが必要です。 休校の可能性がある朝は、保護者が一斉にサイトを見に来ます。 共用サーバーでは表示できなくなることがあるため、 緊急時は軽いページに切り替える仕組みを用意しておくと確実です。
生徒の写真の扱い
- 入学時に掲載の同意を得る(可否を記録する)
- 同意状況を更新担当者が確認できるようにする
- 掲載不可の生徒が写った写真は使わない
- 個人が特定できる情報を添えない(フルネーム・クラス・住所)
- 卒業後の扱いを決めておく(一定期間で削除するなど)
2つめが運用上の要です。 同意を取っていても、 更新する教職員がその情報にアクセスできなければ確認できません。 誰が見ても分かる形で管理する仕組みが必要です。
同意を得ていない場合や判断に迷う場合は、 後ろ姿、遠景、加工した写真で対応する方法もあります。
更新が続く設計にする
学校サイトが止まる最大の理由は、 更新担当が教職員で、本業の合間に行うことです。
- 更新する枠を絞る(お知らせと行事報告だけでよい)
- 投稿を簡単にする(写真1枚と数行で成立する形にする)
- 複数人で分担できる権限にする(学年ごと・分掌ごと)
- スマートフォンから投稿できるようにする(行事の当日にその場で投稿できる)
- 操作マニュアルを納品物に含める(担当が毎年変わる前提)
5つめは学校では特に重要です。 人事異動で担当が定期的に交代するため、 口頭の引き継ぎだけでは必ず途切れます。 画面付きの手順書を用意してもらってください。
よくある質問
在校生向けと受験生向けは分けるべきですか?
入口は分けたほうが分かりやすくなります。在校生・保護者は「連絡事項」を、受験生・保護者は「学校の内容」を見に来ており、目的がまったく違うためです。同じトップページに両方を並べると、どちらも探しにくくなります。
緊急連絡はホームページで足りますか?
足りません。災害や休校の連絡は、アクセスが集中してサイトが表示できなくなることがあります。メール配信やアプリなど別の手段を主にして、ホームページは補助として使う設計にしてください。
生徒の写真を載せるのに許可は必要ですか?
必要です。入学時に一括で同意を得ている場合でも、個別に掲載を望まない家庭があります。同意状況を管理し、掲載不可の生徒が写った写真を使わない運用が必要です。卒業後の扱いも決めておいてください。
更新が止まってしまいます。
担当が教職員で、本業の合間に行うため止まりがちです。対策は、更新する枠を絞ることと、複数人で分担できる権限設計にすることです。「行事の報告」だけに絞り、写真1枚と数行で投稿できる形にすると続きます。
掲載している金額は、一般的な発注で見かける水準をもとにした目安です。 実際の費用は要件・地域・体制によって変わります。必ず複数社から見積もりを取り、 「何が含まれていて、何が含まれていないか」を比べたうえでご判断ください。