会社案内・パンフレット制作の費用相場|サイトとの使い分け
紙の利点は「こちらから渡せる」こと。変わる情報は載せないのが原則です。
ホームページの制作と同じタイミングで、 会社案内やパンフレットを作り直したいという話はよく出ます。
写真と原稿を共通で使えるため、 同時に進めると費用も手間も抑えられます。 ただし役割が違うため、何をどちらに載せるかの整理が必要です。
費用の目安
| 内容 | デザイン費 | 印刷費(1,000部) |
|---|---|---|
| 三つ折りリーフレット(A4三つ折り) | 10万〜30万円 | 3万〜8万円 |
| 8ページ冊子(A4) | 25万〜60万円 | 8万〜20万円 |
| 16ページ冊子(A4) | 40万〜100万円 | 15万〜35万円 |
| 24ページ以上 | 80万〜200万円 | 25万〜60万円 |
上記に加えて、次の費用が別途かかります。
- 撮影:5万〜20万円(サイトと共通で使えば1回で済む)
- 原稿作成:1ページ2万〜6万円
- イラスト・図版:1点1万〜5万円
- 紙質・加工:厚紙、特殊加工、箔押しなどで上振れする
印刷費は部数で単価が大きく変わります。 500部と1,000部で総額があまり変わらないことも多いため、 刷る前に「1年でどれだけ配るか」を見積もってください。 多く刷って余らせるより、内容が古くならないうちに使い切る量が適切です。
紙とサイトの役割の違い
| 紙(パンフレット) | ホームページ | |
|---|---|---|
| 届け方 | こちらから渡す | 見つけてもらう |
| 使う場面 | 商談・展示会・採用説明会 | 検討中の情報収集 |
| 情報量 | 限られる | 制限がない |
| 更新 | 刷り直しが必要 | 随時できる |
| 費用の性質 | 刷るたびに発生 | 初期費用が中心 |
| 信頼の演出 | 紙質・仕上がりで示せる | デザインと内容で示す |
紙の利点は「こちらから渡せる」ことに尽きます。 商談の場で相手の手元に残り、 社内で回覧され、決裁者の目にも触れます。 この動きはウェブでは再現できません。
逆に変わりやすい情報を紙に載せるのは避けてください。 料金表、社員数、拠点の一覧、担当者名などは、 「詳しくはウェブサイトへ」として逃がすのが実務的です。
載せ分けの考え方
| 情報 | 紙 | サイト |
|---|---|---|
| 会社の考え方・強み | ◎ | ◎ |
| 主要な事業内容 | ◎ | ◎ |
| 実績・事例 | 代表例のみ | すべて |
| 料金表 | 載せない(変わる) | ◎ |
| 社員数・拠点 | 載せない、または「◯年時点」 | ◎ |
| 設備・仕様の詳細 | 要点のみ | すべて |
| 採用情報 | 専用のものを別に作る | ◎ |
紙に載せる数字には「◯年◯月時点」を必ず添えてください。 これがあるだけで、 数年経ったパンフレットでも信頼を損なわずに使い続けられます。
同時に作るときの進め方
サイトとパンフレットを同時に作ると、 撮影と原稿を共通化できるのが最大の利点です。
- 撮影は1回にまとめる(紙用に縦位置も押さえておく)
- 原稿は先に作る(紙は文字数の制約が厳しいので、そこから削る形にする)
- デザインの方向性を先に決める(色・書体・トーンを共通にする)
- 紙のほうが締切が早い(印刷と納品に2〜3週間かかる)
4つめは進行上の注意点です。 印刷は入稿してから納品まで時間がかかるため、 紙のほうが先に内容を確定させる必要があります。 「サイトを作りながら考える」進め方だと、紙が間に合いません。
また、紙は公開後の修正ができません。 誤字や数字の誤りがあっても刷り直しになるため、 校正はサイトより慎重に行ってください。 最終確認では、必ず印刷会社の試し刷りを見てから判断します。
採用用は別に作る
会社案内と採用パンフレットは読み手が違うため、分けたほうが効果的です。
| 会社案内 | 採用パンフレット | |
|---|---|---|
| 読み手 | 取引先・見込み客 | 求職者とその家族 |
| 知りたいこと | 信用できるか、何ができるか | どんな人が働いているか、待遇 |
| 主な内容 | 事業・実績・体制 | 社員紹介・1日の流れ・制度 |
| 写真 | 製品・設備・オフィス | 社員・職場の雰囲気 |
会社案内を採用の場で配ると、ほぼ響きません。 求職者が知りたいのは事業規模や取引先ではなく、 そこで働く人の姿だからです。 1冊で兼用しようとすると、どちらにも中途半端になります。
PDFの置き方
- サイトにも同じ内容をページとして作る(検索対策と、スマートフォンでの読みやすさ)
- PDFはダウンロード用に置く(社内で共有・印刷したい人向け)
- ファイルサイズを抑える(数十MBあると開かれない)
- ファイル名を分かりやすくする(保存後に何の資料か分かるように)
- 更新日を明記する(古い資料が出回るのを防ぐ)
PDFだけを置いてページを作らないのは避けてください。 スマートフォンでは拡大しないと読めず、 検索エンジンにも内容が伝わりにくいため、 せっかくの情報が活かされません。
よくある質問
ホームページがあれば紙は不要ですか?
用途が違います。紙は<strong>こちらから渡せる</strong>のが最大の利点で、商談、展示会、採用説明会など対面の場ではいまも有効です。逆に検索から見つけてもらう役割は紙では果たせません。対面があるかどうかで判断してください。
サイトと同時に作ると安くなりますか?
安くなります。写真撮影、原稿、デザインの方向性を共有できるため、別々に発注するより2〜3割ほど抑えられることが多くあります。ただし進行は複雑になるので、納期に余裕があるときに限ります。
印刷部数はどれくらいが適切ですか?
1年で使い切る量が目安です。部数を増やすと1部あたりの単価は下がりますが、<strong>情報が古くなって使えなくなる</strong>ほうが損失は大きくなります。特に社員数や拠点が変わりやすい会社は、少なめに刷ってください。
PDFをサイトに置けば十分ではないですか?
補助としては有効ですが、PDFはスマートフォンで読みにくく、検索エンジンにも内容が伝わりにくい形式です。会社紹介の内容は、サイト上のページとしても作ったうえで、ダウンロード用にPDFを置くのが望ましい形です。
掲載している金額は、一般的な発注で見かける水準をもとにした目安です。 実際の費用は要件・地域・体制によって変わります。必ず複数社から見積もりを取り、 「何が含まれていて、何が含まれていないか」を比べたうえでご判断ください。