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ホームページ制作会社DBコラム / CMS移行・サーバー移転の実務|止めずに移す手順

技術・仕様 / 更新:2026年8月19日

CMS移行・サーバー移転の実務|止めずに移す手順

CMSの変更は「移転」ではなく「作り直し」です。費用の前提が変わります。

CMS移行・サーバー移転の実務|止めずに移す手順

サーバーを変える、CMSを変える、制作会社を変える。 いずれの場合もサイトを別の場所へ移す作業が発生します。

作業自体は定型的ですが、 抜けやすい工程がいくつかあり、そこを飛ばすと事故になります。

移転が必要になる場面

きっかけ移すもの難易度
サーバーの契約変更・値上げファイルとデータベース
PHPのバージョン対応同上(+動作確認が必要)
制作会社の変更ファイル・DB・ドメイン・各種アカウント
CMSの変更データのみ。見た目と機能は作り直し
サーバー会社のサービス終了期限があるため計画的に

CMSの変更は「移転」ではなく「作り直し」です。 記事データは移せても、 デザイン・レイアウト・独自機能はすべて新しく作ることになります。 費用を見積もる際は、新規制作と同等と考えてください。

移転の手順

  1. 移転先の環境を確認する(PHPのバージョン、データベースの種類、容量)
  2. 現行サイトのバックアップを取る(ファイルとデータベースの両方)
  3. 移転先に複製を作り、仮のURLで動作確認する
  4. 検索エンジンに仮サイトを拾わせない設定にする
  5. 問題が無ければ、現行サイトの更新を止める
  6. 最新のデータで再度複製する
  7. ドメインの向き先を切り替える
  8. 切り替え後に全ページと機能を確認する
  9. メールの送受信を確認する
  10. 旧サーバーは1か月程度残しておく

4つめを飛ばすと事故になります。 動作確認用の仮URLが検索エンジンに登録されると、 本番と同じ内容のページが2つ存在することになり、評価が分散します。 仮環境には必ずアクセス制限をかけるか、 検索エンジンに登録しない設定を入れてください。

9つめも忘れられがちです。 ドメインを移すとメールの設定も影響を受けます。 サイトの表示だけ確認して完了とすると、 数日後に「メールが届いていない」と発覚します。 送信と受信の両方を、実際に試してください。

切り替え時に起きること

ドメインの向き先を変更すると、 世界中に反映されるまで数時間から48時間かかります。 この間、見る人によって新旧どちらのサーバーが表示されるか分かれます。

注意点対策
切り替え中に更新すると片方にしか反映されない切り替え前に更新を止める
問い合わせが旧サーバーに届く旧サーバーからも同じ宛先に届く設定にしておく
切り替え中の注文・申し込みが分散するECは特に注意。閑散時間帯に実施する

フォームの送信先は、旧サーバー側も生かしておいてください。 切り替え途中で旧サーバーを見ている人が問い合わせを送った場合、 旧側の設定が消えていると問い合わせが失われます。

実施する時間帯

  • アクセスの少ない時間帯に行う(多くの企業サイトは深夜〜早朝)
  • 金曜の夕方は避ける(問題が起きたとき週明けまで動けない)
  • 連休前は避ける
  • 繁忙期・キャンペーン期間は避ける

「金曜の夕方に切り替える」は最も避けるべき選択です。 週末に問題が発覚しても、制作会社もサーバー会社も対応が遅くなります。 火曜か水曜の早朝が、対応の余裕を取りやすい時間帯です。

移転後に確認すること

確認項目放置した場合
全ページが表示されるか一部ページの消失に気づかない
問い合わせフォームが届くか問い合わせが消える
SSLが有効か警告が表示される
メールの送受信業務に直接影響する
アクセス解析が動いているかデータが途切れる
管理画面にログインできるか更新できなくなる
画像が全て表示されるかパスの変更でリンク切れになることがある
定期実行の処理自動投稿・自動バックアップが止まる

最後の「定期実行の処理」は最も見落とされます。 自動バックアップ、定期的なデータ取り込み、メール配信などが サーバー側の仕組みで動いている場合、 移転先で設定し直さないと静かに止まります。 止まっても画面上は何も変わらないため、数か月気づかないことがあります。

URLを変える場合

移転と同時にURL構造を変える場合は、 旧URLから新URLへの転送設定が必須です。

  1. 旧サイトの全URLを一覧にする
  2. それぞれ新サイトのどのページに対応するか決める
  3. 1対1で転送する設定を入れる
  4. 切り替え後に旧URLを実際に開いて確認する
  5. Search Console でエラーの発生を監視する

「対応するページが無いものは全部トップへ」は避けてください。 検索エンジンは評価を引き継がず、これまでの蓄積を失います。 対応するページが本当に無い場合のみトップに送り、 それ以外は内容の近いページに個別に転送してください。

5つめの監視は最低1か月続けてください。 転送の漏れは、実際にアクセスがあって初めて分かります。 移転直後は問題なく見えても、 数週間後に「特定のページ群だけ404になっている」と判明することがあります。

よくある質問

移転中にサイトが止まりますか?

手順を守れば、ほぼ止めずに移行できます。新しいサーバーに複製を作って動作確認し、最後にドメインの向き先を切り替える、という順番です。切り替えは世界中に反映されるまで数時間から48時間かかるため、その間は新旧どちらかが表示される状態になります。

移転すると検索順位は下がりますか?

URLが変わらなければ、通常は影響しません。影響が出るのは、URL構造が変わるのに転送設定をしていない場合や、移転後にサイトが長時間表示できなくなった場合です。正しく行えば順位は維持されます。

古いCMSから新しいCMSへの移行は自動でできますか?

記事データの移行は自動化できることが多いですが、デザインとレイアウトは作り直しになります。また独自に作り込んだ機能は、移行先で同じものを作る必要があります。「データは移せるが、見た目と機能は作り直し」と考えてください。

移転の費用はどれくらいですか?

同じCMSでサーバーだけ移す場合は5万〜30万円程度、CMSそのものを変える場合は実質的な作り直しになるため、新規制作と同等の費用がかかります。ページ数と機能の多さで大きく変わります。

この記事の金額について

掲載している金額は、一般的な発注で見かける水準をもとにした目安です。 実際の費用は要件・地域・体制によって変わります。必ず複数社から見積もりを取り、 「何が含まれていて、何が含まれていないか」を比べたうえでご判断ください。

その要件、任せられる会社かどうか

技術的な要件が固まったら、次はそれを実現できる会社を選ぶ番です。得意分野の見極め方をまとめました。

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