サービスサイト・製品サイトの費用相場と構成
会社案内ではなく、検討中の人の疑問を順に解消する構成が必要です。
自社サービスや製品を売るためのサイトは、 会社案内としてのコーポレートサイトとは作り方も費用も異なります。
会社概要を並べるのではなく、 検討している人の疑問を順番に解消していく構成が必要になるためです。
費用の目安
| 規模 | ページ数 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| 小規模(サービス1つ・要点のみ) | 5〜8ページ | 60万〜120万円 |
| 標準(機能・料金・事例・FAQ) | 10〜20ページ | 120万〜300万円 |
| 大規模(複数サービス・資料DL・会員機能) | 25ページ以上 | 300万〜800万円 |
金額が上がる主な要因は、ページ数よりも次の3つです。
- 原稿・図解の量:機能説明の図やフロー図は1点ずつ作る必要がある
- 資料ダウンロードの仕組み:フォーム、自動返信、リード管理との連携
- 事例ページの制作:取材・撮影・顧客との調整が発生する
必要なページ構成
BtoBサービスの検討では、読み手が知りたい順番がほぼ決まっています。 この順に並べると、問い合わせまでの離脱が減ります。
| ページ | 読み手の疑問 | 優先度 |
|---|---|---|
| サービス概要(トップ) | これは何をするものか | 必須 |
| 課題・解決 | 自分の状況に当てはまるか | 必須 |
| 機能・仕様 | 実際に何ができるのか | 必須 |
| 料金 | いくらかかるのか | 必須 |
| 導入事例 | 似た会社は使っているか | 必須 |
| 導入の流れ | 申し込んだ後どうなるか | 高 |
| よくある質問 | 不安点の解消 | 高 |
| 他社との違い | なぜここを選ぶのか | 中 |
| サポート体制 | 導入後に困らないか | 中 |
「導入の流れ」は軽視されがちですが、離脱を止める効果があります。 問い合わせた後にいきなり訪問営業されるのではないか、という警戒が 問い合わせを止めています。 「まずオンラインで30分ご説明します」と書かれているだけで、心理的な負担が下がります。
料金の見せ方
「料金は要問い合わせ」は、機会を失います。 検討初期の担当者は、社内で概算を報告するために金額を探しています。 分からなければ、金額が書いてある他社を候補にします。
| 見せ方 | 向いている商材 |
|---|---|
| プラン別の月額を明記 | 定額のサービス |
| 「〇〇円から」+変動条件 | 要件で変わる商材 |
| 導入事例に実際の金額帯を書く | 個別見積もりが前提の商材 |
| 料金シミュレーター | 条件が明確に分かれる商材 |
一律の金額を出せない場合でも、 「何によって金額が変わるか」だけは書けます。 利用人数なのか、データ量なのか、カスタマイズの有無なのか。 これが分かるだけで、読み手は自社の規模から概算を立てられます。
導入事例が最も効く
サービスサイトで最も読まれ、最も判断に使われるのが事例ページです。 「似た規模・似た業種の会社が使っている」ことが、最大の安心材料になります。
事例に入れるべき要素は決まっています。
- 会社の属性(業種・規模・拠点数。読み手が自社と比べる)
- 導入前の課題(具体的に。「効率が悪かった」では伝わらない)
- 選んだ理由(他社と何を比べたか)
- 導入後の変化(可能なら数字で)
- 担当者の言葉(実在感が出る)
顧客名が出せない場合でも事例は作れます。 「製造業/従業員300名/関東」といった属性表記にすれば、 読み手が自社と照らし合わせる目的は果たせます。 掲載許諾が取れないことを理由に事例ページを持たないのは、もったいない判断です。
コーポレートサイトとの関係
| 方式 | URL例 | 特徴 |
|---|---|---|
| サブディレクトリ | example.co.jp/service/ | 検索評価を共有できる。最も有利 |
| サブドメイン | service.example.co.jp | 設計を分けやすい。評価は概ね引き継ぐ |
| 別ドメイン | service-name.com | 一から積み直し。切り離す前提の場合のみ |
「サービス名でドメインを取りたい」という要望はよく出ますが、慎重に判断してください。 新しいドメインが検索で評価されるまでには時間がかかります。 すでに co.jp が評価されているなら、その配下に置くほうが立ち上がりが早くなります。
公開後に増やしていくもの
- 導入事例:四半期に1本でも1年で4本になる
- よくある質問:商談で実際に出た質問を追加していく
- 活用方法の記事:導入後の使い方は検討中の人にも効く
- 比較・選び方の記事:検討初期の人を集める
公開時点で完成させようとしないでください。 事例やFAQは運用の中で溜まるものです。 最初から全部揃えようとして公開が半年遅れるより、 必須ページだけで公開し、増やしていくほうが結果は早く出ます。
よくある質問
コーポレートサイトの中に作るのと、別サイトにするのはどちらがよいですか?
基本はコーポレートサイトの中(サブディレクトリ)です。別ドメインにすると検索評価を一から積み直すことになります。別サイトにする理由があるのは、会社名を前に出さないほうがよい場合や、将来的に事業ごと切り離す可能性がある場合に限られます。
LPとサービスサイトの違いは何ですか?
LPは1ページで完結し、広告からの流入を受けて申し込みまで運ぶものです。サービスサイトは複数ページで構成し、機能・料金・事例・導入の流れなどを段階的に見せます。検討期間が長いBtoB商材では、後者が必要になります。
料金は公開すべきですか?
公開したほうが問い合わせの質は上がります。非公開だと「聞かないと分からない」段階で候補から外れることがあります。一律の金額を出せない場合でも、「最小構成でいくらから」「何で金額が変わるか」だけは示してください。
公開後に何を足していけばよいですか?
導入事例です。サービスサイトで最も読まれ、最も判断に使われるのが事例ページです。公開時に1〜2本しか無くても、四半期に1本ずつ増やす体制を作れば1年で厚みが出ます。
掲載している金額は、一般的な発注で見かける水準をもとにした目安です。 実際の費用は要件・地域・体制によって変わります。必ず複数社から見積もりを取り、 「何が含まれていて、何が含まれていないか」を比べたうえでご判断ください。