ECサイト・ネットショップ構築の費用相場
ASP・パッケージ・フルスクラッチの3方式で費用がどう変わるかを比べます。
ECサイトの費用は、作り方(プラットフォーム)の選択でほぼ決まります。 同じ「ネットショップを作りたい」でも、30万円で始められる場合と 500万円かかる場合があるのはそのためです。
3つの構築方式と費用相場
| 方式 | 初期費用 | 月額 | 向いているケース |
|---|---|---|---|
| ASP(Shopify / BASE / MakeShop など) | 30万〜150万円 | 0円〜10万円 | まず始めたい。標準機能で足りる。商品点数が数百点まで |
| パッケージ(EC-CUBE など) | 150万〜500万円 | 4万〜30万円 | 独自の受注フローや会員制度がある。基幹システムと連携したい |
| フルスクラッチ | 500万円〜 | 10万〜50万円 | 事業の核がECそのもの。既存の仕組みでは実現できない要件がある |
※ 税別。決済手数料(売上の 3〜4%程度)は別途かかります。
ASP を選んだ場合の内訳
「サービス利用料は月数千円なのに、なぜ制作費が100万円かかるのか」がよくある疑問です。内訳を見てください。
| 項目 | 費用の目安 |
|---|---|
| テーマのカスタマイズ(既製テーマをベースに調整) | 15万〜50万円 |
| オリジナルデザイン(トップ+主要ページ) | 40万〜120万円 |
| 商品登録(1点あたり 300〜1,500円) | 点数×単価 |
| 商品写真の撮影(1点 1,500〜5,000円) | 点数×単価 |
| 決済・配送設定 | 5万〜15万円 |
| アプリ・拡張機能の導入設定 | 3万〜20万円 |
| 既存データの移行 | 10万〜50万円 |
1,000点を手作業で登録すると、それだけで数十万円かかります。 CSV での一括登録に対応しているか、既存の商品データがそのまま使える形式かを最初に確認してください。 ここが解決すると、費用は大きく変わります。
パッケージ・スクラッチで費用が膨らむ要因
見積もりが 300万円を超えるときは、たいてい次のどれかが入っています。
| 要件 | 追加費用の目安 |
|---|---|
| 定期購入・頒布会 | 50万〜200万円 |
| 会員ランク・ポイント制度 | 30万〜150万円 |
| BtoB(取引先ごとの価格出し分け・掛売り) | 80万〜300万円 |
| 基幹システム/在庫管理との連携 | 80万〜400万円 |
| 実店舗との在庫・ポイント連携 | 100万〜500万円 |
| 多言語・海外配送 | 50万〜250万円 |
この中に「今すぐ必要ではないもの」が混ざっていないか、必ず見直してください。 ECは公開してからの改善が本番です。初期に全部入れると、使われない機能の保守費を払い続けることになります。
見落としやすいランニングコスト
- 決済手数料:売上の 3〜4%程度。月商 500万円なら月 15万〜20万円で、保守費より大きくなります。
- ASP の従量課金:売上や注文件数に応じてプランが上がるサービスがあります。成長後の料金も先に確認を。
- 拡張機能の月額:ASP のアプリは1つ月数千円でも、10個入れると月数万円になります。
- SSL・セキュリティ対応:クレジットカード情報を扱う以上、脆弱性対応は継続的に必要です。
- 撮影・原稿:新商品を出すたびに発生します。関連業務の相場を参照。
ECで最も揉めるのは、機能そのものではなく「受注後に誰が何をするか」が決まっていないことです。 倉庫への連携、返品対応、問い合わせ窓口を先に決めておかないと、公開後に追加開発が続きます。
予算別の進め方
| 予算 | 現実的な選択 |
|---|---|
| 〜50万円 | ASP+既製テーマの調整。商品写真と原稿は自社で。まず売ってみる段階 |
| 100万〜200万円 | ASP+オリジナルデザイン。撮影も依頼。ブランドを表現しながら運用に乗せる |
| 300万〜500万円 | パッケージで独自要件に対応。基幹連携は最小限から段階的に |
| 500万円〜 | スクラッチまたは大規模パッケージ。EC が事業の中心である場合 |
よくある質問
ECサイトの構築費用はいくらですか?
ASP(Shopify・BASE・MakeShop など)を使ってデザインを整える程度なら 30万〜150万円、EC-CUBE などのパッケージで独自機能を入れると 150万〜500万円、フルスクラッチ開発は 500万円以上が目安です。商品点数より、必要な機能の数で決まります。
ASP とパッケージ、どちらを選べばよいですか?
定期購入や複雑な会員ランクなど独自の仕組みが不要なら ASP で十分です。基幹システムとの連携、独自の受注フロー、卸価格の出し分けなどが必要ならパッケージを検討します。判断の分かれ目は「業務のやり方をサービスに合わせられるか」です。
月額のランニングコストはどれくらいかかりますか?
ASP なら利用料が月 0円〜10万円、加えて決済手数料が売上の 3〜4%程度。パッケージやスクラッチはサーバー費が月 1万〜10万円、保守費が月 3万〜20万円。売上が伸びるほど決済手数料の負担が効いてくるので、年間の総額で比べてください。
商品点数が多いと高くなりますか?
構築費そのものは大きく変わりません。効いてくるのは商品登録の作業費で、1商品あたり 300円〜1,500円が目安です。1,000点なら 30万〜150万円になるため、CSV での一括登録ができるかを必ず確認してください。
まとめ
- 費用は商品点数より構築方式と機能要件で決まる。
- ASP なら 30万〜150万円、パッケージは 150万〜500万円、スクラッチは 500万円〜。
- 決済手数料は売上に比例するため、年間の総額で比べる。
- 初期に機能を詰め込みすぎない。公開後に必要になったものから足すほうが安く済む。
掲載している金額は、一般的な発注で見かける水準をもとにした目安です。 実際の費用は要件・地域・体制によって変わります。必ず複数社から見積もりを取り、 「何が含まれていて、何が含まれていないか」を比べたうえでご判断ください。