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発注の進め方 / 更新:2026年8月13日

品質の取り決め|検査・不良対応をどう決めるか

「良品とは何か」を先に文字にしておかないと、後で必ず揉めます。

品質の取り決め|検査・不良対応をどう決めるか

製造の外注で最も揉めるのは、価格でも納期でもなく品質です。 原因はほぼ1つで、「良品とは何か」を先に文字にしていないことです。

先に決めておく4つ

項目決めること決めていないと
検査する寸法どの寸法を、いくつ測るか測っていない箇所がずれていても気づけない
検査の頻度全数か、抜き取り(何個に1個か)か費用が想定外に膨らむ、または検査されない
外観の基準キズ・打痕・色ムラ・バリの許容範囲担当者によって合否が変わる
不良時の扱い作り直し/値引き/特別採用のどれか。費用と納期の負担納期が迫った状況で交渉することになる
限度見本を1つ作るだけで揉めごとが減る

「小さなキズは可、指で触って引っかかるものは不可」と文章で書いても、 人によって解釈が違います。 実物か写真で 合格の限界 を示しておくと、判断が一致します。 量産に入る前、初品を確認する段階で作っておくのが最も効率的です。

検査のレベルと費用感

レベル内容費用の目安向いている場面
検査なし加工者の自主確認のみ加算なし非重要部品、試作
抜き取り+簡易記録数個を測り、値を記録数千円/ロット一般的な量産部品
検査成績書つき指定寸法を測定し、書類を発行5千〜3万円/ロット装置の主要部品
全数検査全個体を測定数百〜数千円/個安全に関わる部品
三次元測定+報告書形状全体を測り、図面と照合2万〜10万円/回初品検査、精密部品

検査成績書の見方

  • 測定値が公差の真ん中にあるか:上限や下限ぎりぎりだと、次のロットで外れる可能性が高い
  • 測定器の種類:ノギスとマイクロメータでは精度が違う。±0.01 をノギスで測っても意味がない
  • 測定した個体数:1個だけの結果で全体を判断できるか
  • いつ測ったか:加工直後か、出荷前か。温度で寸法が動く材料もある
「特別採用」を安易に受けない

公差から外れているが使えなくはない、という場合に 「今回だけそのまま受け取る」ことを特別採用(特採)と言います。 納期が迫っていると受けたくなりますが、 一度認めるとそれが基準になります。 受ける場合は「今回限り」「次回から公差内」と書面で残してください。

継続取引で見るべき指標

  • 不良率の推移:ロットごとに記録すると、悪化の兆しが見える
  • 納期遵守率:遅れが増えてきたら、相手の受注が詰まっている可能性がある
  • 連絡の早さ:問題が起きたときにすぐ言ってくるかどうかが最も重要

黙って納期を過ぎる会社より、 早い段階で「間に合いません」と言ってくる会社のほうが、結果的に損失は小さくなります。

よくある質問

検査成績書は必ずもらうべきですか?

重要な部品なら必要です。ただし全数・全寸法の測定を求めると、検査費が加工費を上回ることがあります。<strong>機能に効く3〜5寸法だけ</strong>を指定し、抜き取りにするのが現実的です。

不良品が届いたらどうすればよいですか?

まず現物と測定値を示して連絡します。対応は「作り直し」「値引き」「特別採用(そのまま使う)」のいずれかになりますが、どう扱うかを<strong>発注前に決めておく</strong>と揉めません。納期が迫っている場合ほど、決めていないことが響きます。

「良品」の基準はどう決めればよいですか?

寸法は図面で決まりますが、外観(キズ・打痕・色ムラ・バリ)は文章では伝わりません。限度見本(これ以上はNGという現物や写真)を用意するのが最も確実です。見本がないと、判断が担当者ごとに変わります。

毎回品質がばらつくのですが。

作業者や工具の摩耗で条件が変わっている可能性があります。「どのロットがいつ作られたか」を記録してもらい、ばらつく時期に共通点がないか確認してください。継続する取引なら、工程内でどう管理しているかを聞くのが早道です。

まとめ

  • 揉めごとの原因は「良品の定義」を文字にしていないこと。
  • 検査する寸法・頻度・外観基準・不良時の扱いを、発注前に決める。
  • 外観は限度見本で示す。文章では一致しない。
  • 特別採用を認めるときは「今回限り」と書面で残す。
この記事の金額について

掲載している金額は、一般的な発注で見かける水準をもとにした目安です。 実際の費用は要件・地域・体制によって変わります。必ず複数社から見積もりを取り、 「何が含まれていて、何が含まれていないか」を比べたうえでご判断ください。

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