物流会社の選び方|運べるかどうかより体制を見る
安さで選ぶと、繁忙期に「車がありません」と言われます。
物流の委託先を運賃だけで選ぶと、繁忙期に困ります。 安い会社が安いのは、自社で車を持たず、都度手配していることが理由の場合があり、 年末や年度末に車が押さえられなくなるためです。
会社のタイプ
| タイプ | 強み | 注意点 |
|---|---|---|
| 実運送(自社車両あり) | 車両を確保できる。品質を管理しやすい | 対応エリアが限られる |
| 利用運送(水屋・フォワーダー) | 全国どこでも手配できる。柔軟 | 実際に運ぶ会社が見えない。中間マージン |
| 大手路線便 | 全国網。小口に強い。安定している | 細かい要望は通りにくい |
| 3PL | 保管から配送まで一括。設計も相談できる | 切り替えに半年かかる |
| 地域密着型 | 特定エリアに強い。融通が利く | 遠方は協力会社に流れる |
「保有車両は何台ですか」「この案件は自社便ですか、協力会社ですか」。
この2つを聞くだけで、体制がかなり見えます。
協力会社を使うこと自体は普通ですが、
全部を外に流している会社は、
繁忙期に自社で優先枠を持てません。
運賃が安い理由がここにあることもあります。
確認しておくこと
| 項目 | なぜ見るか |
|---|---|
| 保有車両の台数と車格 | 必要な大きさの車を確保できるか |
| 拠点の場所 | 発着地に近いほど運賃も日数も有利 |
| 繁忙期の対応 | 年末・年度末に車を出せるか。優先枠があるか |
| 荷物の取扱い経験 | 精密機器・食品・危険物は設備と資格が要る |
| 事故時の対応と保険 | 賠償の上限、保険の加入状況 |
| Gマーク・ISO の取得 | 安全管理の体制がある目安 |
| ドライバーの定着率 | 入れ替わりが激しいと品質が安定しない |
| 連絡の取りやすさ | 遅延や事故のときに、すぐ状況を掴めるか |
荷物の性質で選び分ける
- 精密機器・美術品:エアサス車、専用の緩衝、二人体制での取扱い
- 食品・生鮮:冷蔵冷凍車、温度記録、HACCP への対応
- 危険物:資格を持つドライバー、消防法の許可
- 大型・重量物:ユニック車、フォークリフト、道路使用許可
- 小口・多頻度:路線便や軽貨物のほうが安く済む
・荷姿を聞かずに運賃を即答する(容積を確認しないと車格は決まらない)
・他社より極端に安い(待機・荷役が含まれていない、または下請けに買い叩いている)
・誰が運ぶか答えられない(当日まで手配が決まらない可能性)
・事故時の補償を説明できない(標準約款の内容すら把握していない)
・2024年問題への対応を語れない(法令順守の意識が薄い)
まず1回試す
いきなり全量を任せず、1ルートか1日ぶんで試すのが安全です。見るのは次の4つです。
- 時間どおりに着いたか
- 荷物に傷や汚れがなかったか
- 遅れそうなときに事前に連絡が来たか
- ドライバーの態度(納品先の心証はそのまま自社の評価になる)
よくある質問
物流会社は何を基準に選べばよいですか?
運賃より<strong>体制</strong>を見てください。自社で車両を持っているか、拠点はどこか、繁忙期に車を確保できるか。安く受けても、忙しい時期に「車がありません」と言われれば荷物は動きません。
大手と中小、どちらがよいですか?
全国に一律で送るなら大手、特定の地域や特殊な荷物なら中小に強みがあります。中小は小回りが利き、担当者との距離も近い一方、車両数に限りがあります。<strong>荷物の性質と量で選び分ける</strong>のが実際的です。
協力会社に流されるのは問題ですか?
物流業界では一般的で、それ自体は問題ありません。ただし<strong>誰が実際に運ぶか</strong>を把握できないと、事故や遅延のときに原因を追えません。「どこまで自社便で、どこから協力会社か」を確認してください。
Gマークとは何ですか?
全日本トラック協会の<strong>安全性優良事業所</strong>認定です。事故率、法令順守、安全教育などの評価を受けた事業所に与えられます。必須ではありませんが、安全管理の目安になります。
まとめ
- 運賃より体制。自社車両の有無と、繁忙期に出せるかを聞く。
- 協力会社の利用は普通。ただし誰が運ぶかを把握できる会社を選ぶ。
- 荷姿を聞かずに運賃を即答する会社は、後から加算される。
- 初回は1ルートで試し、時間・荷傷み・連絡・態度を見る。
掲載している金額は、一般的な発注で見かける水準をもとにした目安です。 実際の費用は要件・地域・体制によって変わります。必ず複数社から見積もりを取り、 「何が含まれていて、何が含まれていないか」を比べたうえでご判断ください。