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商社・卸売会社DBコラム / 貿易条件(インコタームズ)|FOB・CIF・DDPの違い

発注の進め方 / 更新:2026年8月16日

貿易条件(インコタームズ)|FOB・CIF・DDPの違い

3文字が変わるだけで、負担する費用と責任の範囲が変わります。

貿易条件(インコタームズ)|FOB・CIF・DDPの違い

輸入の見積もりに出てくる「FOB上海」「CIF横浜」といった3文字は、 インコタームズという国際的な取引条件の略号です。 この3文字で、どこまでの費用を売主が持つかどこで危険負担が移るかが決まります。

よく使う条件

条件売主が負担する範囲危険が移る場所
EXW(工場渡し)工場で引き渡すまで売主の工場
FCA(運送人渡し)指定場所で運送人に渡すまで運送人に引き渡した時点
FOB(本船渡し)輸出港で船に積むまで船に積んだ時点
CFR(運賃込み)海上運賃まで船に積んだ時点
CIF(運賃保険料込み)海上運賃+保険料船に積んだ時点
CIP(輸送費保険料込み)指定地までの輸送費+保険料運送人に引き渡した時点
DAP(仕向地持込渡し)指定場所まで(通関前)指定場所に到着した時点
DDP(関税込持込渡し)輸入通関・関税まで全部指定場所に到着した時点

※ 費用の負担と危険負担は別の話です。CFR・CIFは「費用は輸入港まで売主、 危険は積み込み時点で買主」という組み合わせになります。

買主の負担が変わる

同じ商品でも見積額は違う

EXW 8,000 USD と CIF 10,000 USD が並んだとき、 安いのは EXW とは限りません。

EXW には 現地の内陸輸送費、輸出通関費、海上運賃、保険料が 含まれていません。それを足すと 10,500 USD になることもあります。

比べるときは同じ条件に揃えてからにしてください。 「CIF 横浜で出してください」と指定するのが最も簡単です。

条件ごとの向き不向き

状況向いている条件理由
初めての輸入CIF / DAP手配を売主に任せられる
とにかく手間をかけたくないDDP関税・通関まで売主が持つ
物量が増えてきたFOB / FCA運賃を自分で交渉できる
複数の仕入れ先をまとめて積みたいFCA自社の指定倉庫に集約できる
三国間で動かすFCA / CPT日本を経由しない輸送に合う

取り違えると起きること

取り違え起きること
EXWを安いと思って選んだ現地の輸送・通関を自分で手配する羽目になる
CIFなら保険は万全だと思ったCIFの保険は最低限の担保範囲。破損は対象外のことがある
DDPで発注したが通関で止まった売主が輸入国の法令を知らず、必要書類が揃わない
危険負担を費用負担と同じだと思った輸送中の事故で、払ったのに補償されない
年号を書かなかった改訂で内容が変わった条件があり、解釈が食い違う

※ 契約書や注文書には「CIF Yokohama, Incoterms 2020」のように 適用する版(年号)まで書いてください。 書かないと、どの版の規則かで争いになります。

よくある質問

FOBとCIFはどう違いますか?

<strong>FOBは、売主が輸出港で船に積むところまで</strong>を負担します。そこから先の海上運賃と保険は買主の負担です。<strong>CIFは、売主が海上運賃と保険まで負担して輸入港まで運びます</strong>。ただしCIFでも<strong>危険負担は積み込み時点で買主に移る</strong>点に注意してください。費用は売主持ちなのに、事故が起きたときの損失は買主側というねじれた構造になっています。

DDPで買えば追加費用はかかりませんか?

<strong>DDPは関税・輸入通関まで売主が負担する条件</strong>なので、原則として提示された金額のほかに支払いは生じません。ただし売主が輸入国の法規に詳しくない場合、通関で止まって納期が延びることがあります。また、輸入者としての責任(表示、法令適合)は実質的に買主側に残るため、<strong>「任せきりにできる」わけではありません</strong>。

コンテナ輸送でFOBを使ってはいけないのですか?

インコタームズの規則上、<strong>FOB・CFR・CIFは在来船(バラ積み)を想定した条件</strong>で、コンテナ輸送にはFCA・CPT・CIPを使うことが推奨されています。コンテナはコンテナヤードに搬入した時点で売主が手を離れるのに、FOBだと「船に積むまで」危険を負う建て付けになり、実態とずれるためです。実務ではコンテナでもFOBが広く使われていますが、事故時の責任があいまいになりやすい点は理解しておいてください。

どの条件を選ぶのが得ですか?

一概には言えませんが、<strong>輸入に慣れていないうちはCIFかDAP</strong>、<strong>物量が増えて自社で船を手配できるならFOB(FCA)</strong>という進み方が一般的です。FOBにすると運賃を自分で交渉できるため、数量がまとまるほど有利になります。逆に少量のうちは、売主がまとめて積んでくれるCIFのほうが安く付きます。

この記事の金額について

掲載している金額は、一般的な発注で見かける水準をもとにした目安です。 実際の費用は要件・地域・体制によって変わります。必ず複数社から見積もりを取り、 「何が含まれていて、何が含まれていないか」を比べたうえでご判断ください。

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