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WEBシステム開発会社DBコラム / オフショア開発の費用と、失敗しない進め方

費用・相場 / 更新:2026年8月12日

オフショア開発の費用と、失敗しない進め方

単価は半分でも総額が下がるとは限りません。差が出るのは仕様の伝え方です。

オフショア開発の費用と、失敗しない進め方

オフショア開発は「安く作る手段」として語られがちですが、 実際にはまとまった量の開発を、決まった仕様で回す仕組みです。 この前提が合っていないと、安くならないどころか高くつきます。

国別の人月単価

地域人月単価の目安特徴
ベトナム30万〜60万円日本向け案件の経験が多い。技術者数も豊富
フィリピン30万〜55万円英語が強い。英語で仕様を書ける組織向き
インド35万〜80万円大規模・先端領域に強い。時差が大きい
バングラデシュ・ミャンマー25万〜45万円単価は最も低い。体制の見極めが重要
中国40万〜80万円単価は上昇傾向。日本語人材は多い
(参考)国内70万〜110万円中堅エンジニア

※ 税別・2026年8月時点の目安。為替と人材需給で変動します。

単価が半分でも総額が半分にならない理由

上乗せされるもの目安なぜ必要か
ブリッジSE全体の 10〜20%日本語の要件を現地の指示に翻訳する
仕様書の作成国内の 1.5〜2倍暗黙の了解が通じないため、細かく書く必要がある
レビュー・手戻り5〜15%認識のズレを早期に見つける
コミュニケーション定例の増加週1では足りず、日次の確認が要ることも

結果として、総額の削減幅は 2〜3割が現実的なところです。 「半額になる」という前提で予算を組むと、途中で苦しくなります。

向いている案件・向かない案件

向いている:画面数の多い業務システム、既存システムの移植、 テストコードの整備、決まったパターンの繰り返し開発
向かない:要件が固まっていない新規事業、 業務知識が前提の設計、頻繁に仕様が変わる開発、小規模(1〜2人月)の案件

失敗の典型パターン

起きること原因対策
できあがったものが想定と違う 仕様書に書かれていない部分を独自解釈した 画面の全項目・エラー時の挙動まで書く。曖昧な箇所は「要確認」と明示する
手戻りが多く納期が延びる 完成してから確認している 2週間ごとに動くものを見る。早期に方向を正す
質問が上がってこない 「聞くと評価が下がる」と受け取られている 質問を歓迎する姿勢を明示し、質問一覧を共有する
担当者が頻繁に替わる 現地の離職率が高い ドキュメントを残す契約にする。属人化を避ける
結局、国内で作り直す 要件が固まらないまま発注した 要件定義は国内で行い、実装以降を委託する
「仕様書に書いていない」は通用する

国内の開発では、書かれていない部分を経験と常識で補ってくれることがあります。 オフショアではそれを期待できません。むしろ書いていないことは作られないと 考えるほうが健全です。これは相手の能力の問題ではなく、 前提知識と業務文脈を共有していないからです。

進め方の型

  1. 要件定義は国内で行う:業務の整理と決定は、業務を知っている側でしかできません。
  2. 基本設計まで日本語で固める:画面・データ・処理の流れを確定させます。
  3. ブリッジSEと詳細を詰める:ここで曖昧さを潰します。面談は必須です。
  4. 2週間単位で動くものを確認する:完成後の一括確認は避けます。
  5. 受入テストは自社で行う:業務が回るかを判断できるのは発注側だけです。

契約と体制で確認すること

  • 契約形態:ラボ型(月単位でチームを確保)か、請負か。 仕様変更が多いならラボ型が向きます(請負と準委任の違い
  • ソースコードの権利:どの時点で誰に帰属するか
  • ドキュメントの言語:日本語で残るか、英語か
  • 祝日と稼働日:現地の長期休暇(旧正月など)を工程に織り込む
  • 情報の扱い:本番データを渡すのか、マスキングするのか

よくある質問

オフショア開発はどれくらい安くなりますか?

人月単価だけを見れば国内の 3〜6割です(ベトナムで 30万〜60万円、国内の中堅エンジニアが 70万〜110万円)。ただしブリッジSE・仕様書作成・レビューの工数が上乗せされるため、総額では <strong>2〜3割減</strong>に落ち着くことが多いです。

どんな案件が向いていますか?

仕様が明確で、量がまとまっている開発です。画面数が多い業務システム、テストの自動化、既存機能の移植などが該当します。逆に、要件が固まっていない新規事業や、業務知識が前提の設計は向きません。

品質は大丈夫ですか?

「指示どおりに作る」品質は高いことが多いです。問題が起きるのは、指示が曖昧なときに<strong>確認せず解釈して作る</strong>場面です。仕様書の粒度と、質問しやすい関係づくりが品質を決めます。

日本語は通じますか?

ブリッジSE(日本語で要件を受け、現地語で指示する役割)が入るのが一般的です。この人の力量がプロジェクトの成否をほぼ決めます。契約前に必ず面談し、業務知識をどこまで理解できるかを確認してください。

まとめ

  • 単価は国内の 3〜6割だが、総額の削減幅は 2〜3割が現実的。
  • 向くのは「仕様が明確で量がまとまった開発」。要件が固まっていない案件には向かない。
  • 書いていないことは作られない前提で、仕様書の粒度を上げる。
  • ブリッジSEの力量が成否を決める。契約前に必ず面談する。
この記事の金額について

掲載している金額は、一般的な発注で見かける水準をもとにした目安です。 実際の費用は要件・地域・体制によって変わります。必ず複数社から見積もりを取り、 「何が含まれていて、何が含まれていないか」を比べたうえでご判断ください。

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