M&Aの最低手数料|完全成功報酬でも数百万円かかる
売却額1,000万円の案件に最低手数料500万円。これが起きます。
「完全成功報酬制」「着手金無料」とうたう会社は多いのですが、 成約したときに払う金額の下限は別に決まっています。 これが最低手数料です。
規模の小さいM&Aでは、レーマン方式の料率よりもこの下限のほうが効きます。 実際にいくらに設定されているのかを、登録支援機関の届出から見ていきます。
最低手数料の分布
| 最低手数料 | 社数 | 割合 |
|---|---|---|
| 100万円以下 | 235社 | 18.4% |
| 101〜300万円 | 440社 | 34.5% |
| 301〜500万円 | 247社 | 19.4% |
| 501〜1,000万円 | 162社 | 12.7% |
| 1,001〜2,000万円 | 144社 | 11.3% |
| 2,001万円以上 | 48社 | 3.8% |
※ 当データベース掲載1,627社のうち、仲介業務(譲渡側)の最低手数料を届け出た1,276社が分母。 平均614万円、最高4,000万円。届出の無い351社は含みません。 出典:M&A支援機関登録制度HP
実質の料率はこうなる
| 株式譲渡価額 | レーマン5%の計算 | 最低手数料500万円なら | 実質の料率 |
|---|---|---|---|
| 1,000万円 | 50万円 | 500万円 | 50.0% |
| 3,000万円 | 150万円 | 500万円 | 16.7% |
| 5,000万円 | 250万円 | 500万円 | 10.0% |
| 1億円 | 500万円 | 500万円 | 5.0% |
| 2億円 | 1,000万円 | 1,000万円 | 5.0% |
※ 株価レーマンで計算した場合。最低手数料500万円の会社では、 譲渡価額1億円が損得の分かれ目になります。
規模で選ぶ相手が変わる
〜3,000万円 → 最低手数料100万円以下の会社、
またはM&Aプラットフォームを検討する
3,000万円〜1億円 → 最低手数料300万円以下を目安に探す
1億円〜 → 最低手数料より報酬基準額と料率を比べる
5億円〜 → 階層ごとの料率、FAの起用も含めて検討する
自社の見込み額が分からない段階では、
複数社に簡易的な企業価値算定を依頼してから手数料を比べてください。
最低手数料まわりで確認すること
| 質問 | 確認の意図 |
|---|---|
| 最低手数料はいくらですか | 小規模案件では実際の支払額になる |
| 譲受側にも最低手数料がありますか | 買い手が付きにくくなる要因 |
| 最低手数料は税別ですか | 数十万円の差になる |
| 成約に至らなかった場合は | 着手金・中間金が戻るか |
| 案件規模で変えていますか | 小規模向けの体系があるか |
※ 掲載各社が届け出た最低手数料は、会社詳細ページで確認できます。 実際の条件は案件によって変わるため、必ず各社にご確認ください。
よくある質問
最低手数料とは何ですか?
レーマン方式で計算した成功報酬がその額を下回っても、最低でもこの金額は払うという下限です。当データベース掲載1,627社のうち、仲介業務(譲渡側)の最低手数料を届け出た1,276社では、101〜300万円が34.5%と最も多く、301〜500万円が19.4%でした。
小さな会社を売るときも最低手数料はかかりますか?
かかります。むしろ小規模案件ほど負担が重くなります。株式譲渡価額1,000万円の案件でレーマン方式どおりに計算すると成功報酬は50万円ですが、最低手数料が500万円なら支払いは500万円です。譲渡価額に対して50%を払う計算になります。
最低手数料が安い会社を選べばよいですか?
案件の規模によります。譲渡価額が数千万円までなら最低手数料がそのまま支払額になるので、ここが最重要です。一方、数億円規模になると料率と報酬基準額のほうが効いてきます。自社の規模でどちらが効くのかを先に見極めてください。
最低手数料を届け出ていない会社は安いのですか?
そうとは限りません。1,627社中351社は最低手数料の届出がありませんでした。設定していない会社もあれば、案件ごとに決める会社もあります。「記載なし=無料」ではないので、必ず個別に確認してください。
掲載している金額は、一般的な発注で見かける水準をもとにした目安です。 実際の費用は要件・地域・体制によって変わります。必ず複数社から見積もりを取り、 「何が含まれていて、何が含まれていないか」を比べたうえでご判断ください。