M&A仲介会社の選び方|登録支援機関制度で確認できること
登録の有無より、届け出た中身を見てください。
M&Aの相談先は約3,000社あります。 実績の見せ方は各社さまざまで比べにくいのですが、 中小企業庁のM&A支援機関登録制度に届け出た内容なら、 同じ項目で横並びに比較できます。
登録制度で分かること
| 項目 | 何が分かるか |
|---|---|
| 中小M&Aガイドラインの遵守宣言 | 行動指針に沿う意思を示しているか |
| 成功報酬の算定方式 | 報酬基準額に何を採るか(金額が数倍変わる) |
| 最低手数料 | 小規模案件での実際の支払額 |
| その他手数料の有無 | 着手金・中間金などが別にあるか |
| M&A支援業務専従者数 | 体制の規模 |
| 不適切な譲り受け側の情報共有への加盟 | 買い手の見極めに取り組んでいるか |
※ いずれも支援機関の自己申告です。 出典:M&A支援機関登録制度HP
専従者数の実際
| M&A支援業務専従者数 | 社数 | 割合 |
|---|---|---|
| 0人 | 319社 | 19.6% |
| 1人 | 603社 | 37.1% |
| 2〜4人 | 486社 | 29.9% |
| 5〜9人 | 126社 | 7.7% |
| 10〜29人 | 70社 | 4.3% |
| 30人以上 | 23社 | 1.4% |
※ 当データベース掲載1,627社の届出。 専従者0人は、他業務と兼務で対応していることを意味します。
相談したときに聞くこと
| 質問 | 何が分かるか |
|---|---|
| 同じ業種・同じ規模の成約実績は | 相手先の当てがあるか |
| 担当者は最後まで同じ人か | 途中交代で条件が食い違うことがある |
| 報酬基準額は何ですか | 同じ料率でも総額が数倍変わる |
| 成約しなかった場合の総額は | 着手金・中間金の実質的な負担 |
| 専任契約の期間と解除条件 | 他社に相談できなくなる期間 |
| テール条項はありますか | 契約終了後の報酬義務 |
| 買い手の与信はどう確認しますか | 譲渡代金の未払いを防げるか |
| 従業員の雇用条件を交渉できますか | 価格以外の条件を通せるか |
気をつけたい進め方
| 状況 | 何が起きるか |
|---|---|
| 初回面談で専任契約を急がされる | 他社と比べられないまま進む |
| 高い企業価値だけを示される | 実際の成約額との差で後から揉める |
| 手数料の説明が口頭だけ | 請求段階で認識が食い違う |
| 買い手の情報が出てこない | 与信や譲渡後の方針が判断できない |
| 従業員への説明時期を任せきりにする | 情報が漏れて退職が出る |
※ 中小M&Aガイドラインでは、仲介者が双方から報酬を受け取ることの事前明示や、 専任条項の説明が求められています。説明が無い場合は理由を確認してください。
よくある質問
M&A支援機関登録制度とは何ですか?
中小企業庁が令和3年8月に創設した制度で、中小M&Aガイドラインの遵守を宣言したFA・仲介業者を登録するものです。登録された支援機関は公式サイトのデータベースで検索でき、手数料体系や専従者数などの届出内容が公開されています。登録は約3,000件あります。
登録されていれば安心ですか?
登録はガイドライン遵守の宣言と届出によるもので、実力や実績を国が保証するものではありません。届出内容も支援機関の自己申告です。ただし、手数料体系を公開する姿勢があるか、どの報酬基準額を採っているかは比較の材料になります。
専従者数は何人くらいが普通ですか?
当データベース掲載1,627社の届出では、M&A支援業務の専従者が0〜1人の会社が922社(56.7%)と過半を占めます。2〜4人が486社、5人以上は219社です。少人数だから悪いということではありませんが、担当者が1人なら、その人の経験がそのまま案件の質になります。
何社くらいに相談すればよいですか?
3社程度が現実的です。企業価値の見立て、手数料体系、相手先の想定が各社で違うので、1社だけだと比べる基準ができません。ただし専任契約を結ぶと他社に相談できなくなるため、契約前の段階で複数社と話すことが大切です。
掲載している金額は、一般的な発注で見かける水準をもとにした目安です。 実際の費用は要件・地域・体制によって変わります。必ず複数社から見積もりを取り、 「何が含まれていて、何が含まれていないか」を比べたうえでご判断ください。