相続税申告の費用相場|遺産総額の0.5〜1%が目安
報酬は遺産総額の0.5〜1%が目安。土地が多いと加算されます。
相続税の申告は、税理士報酬が 遺産総額に対する割合 で決まる点が 法人の決算申告と違います。 金額だけでなく、土地の評価をどれだけ丁寧に見てくれるかで、 納める税額そのものが変わります。
遺産総額別の報酬
| 遺産総額 | 報酬の目安 | 料率 |
|---|---|---|
| 5,000万円未満 | 20万〜40万円 | 0.8%前後 |
| 5,000万〜1億円 | 40万〜80万円 | 0.8%前後 |
| 1億〜2億円 | 70万〜150万円 | 0.7%前後 |
| 2億〜3億円 | 120万〜220万円 | 0.7%前後 |
| 3億〜5億円 | 180万〜350万円 | 0.6%前後 |
| 5億円以上 | 300万円〜 | 0.5%前後 |
※ 税別。遺産総額は債務控除前の金額で計算する事務所が一般的です。
加算される要素
| 要素 | 加算の目安 | 理由 |
|---|---|---|
| 相続人が複数 | 1人増えるごとに 10〜20% | 分割協議の調整、各人の申告書作成 |
| 土地の筆数 | 1筆ごとに 3万〜10万円 | 現地確認と個別の評価が必要 |
| 非上場株式 | 1社ごとに 15万〜30万円 | 会社の決算書から株価を算定する |
| 書面添付制度の利用 | 5万〜20万円 | 税務調査に入られにくくなる |
| 申告期限が迫っている | 2〜5割増 | 他の案件を止めて対応するため |
相続財産の多くを占めるのが土地です。 路線価をそのまま使うか、 不整形地・間口狭小・崖地・騒音といった減額要素を拾うかで 評価額が1〜3割変わることがあります。 評価額 5,000万円の土地で 20% 下がれば、 税率20%として 200万円の差になります。 報酬が 20万円高くても、丁寧に評価する事務所のほうが手元に残る額は多くなります。
依頼するタイミング
| 時期 | やること |
|---|---|
| 〜3か月 | 相続人の確定、遺産の把握、相続放棄の判断(3か月以内) |
| 〜4か月 | 被相続人の準確定申告(4か月以内) |
| 4〜6か月 | 税理士へ依頼。財産の評価、遺産分割の方針を相談 |
| 6〜9か月 | 遺産分割協議、申告書の作成 |
| 10か月 | 申告・納付の期限 |
残り1〜2か月で依頼すると、割増になるうえ、 小規模宅地等の特例に必要な遺産分割が間に合わないことがあります。 分割が決まらないまま期限を迎えると、 いったん特例なしで納税し、後から更正の請求をすることになります。 手間も費用も余計にかかります。
事務所を選ぶときに聞くこと
- 年間の相続税申告の件数:年10件未満なら、経験が十分とは言いにくい
- 土地の現地確認をするか:机上の評価だけで済ませる事務所もある
- 書面添付制度を使うか:税務調査の確率を下げられる
- 報酬に含まれる範囲:戸籍の収集、財産目録の作成、名義変更まで含むか
- 二次相続まで見てくれるか:今回の分け方が、次の相続の税額に影響する
よくある質問
相続税申告の税理士報酬はいくらですか?
<strong>遺産総額の 0.5〜1%</strong> が目安です。遺産1億円なら 50万〜100万円、3億円なら 150万〜250万円ほど。これに土地の筆数や相続人の人数による加算が乗ります。
いつまでに申告する必要がありますか?
被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から <strong>10か月以内</strong>です。遺産の把握、遺産分割協議、評価、申告書の作成に時間がかかるため、<strong>3〜4か月前(相続開始から6か月あたり)までに依頼する</strong>のが安全です。
そもそも相続税はかかりますか?
基礎控除「3,000万円+600万円×法定相続人の数」を超えると課税されます。相続人が3人なら 4,800万円までは非課税です。ただし配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を使って<strong>税額がゼロになる場合でも、申告は必要</strong>です。
税理士なら誰でも同じですか?
違います。相続税の申告は、税理士全体で見ると年に数件しか扱わない事務所も多い分野です。特に土地の評価は経験差が出やすく、評価額が数百万円変わることもあります。年間の取扱件数を聞いてください。
まとめ
- 報酬は 遺産総額の 0.5〜1%。土地の筆数と相続人の人数で加算される。
- 申告期限は10か月。4〜6か月の時点で依頼するのが安全。
- 土地の評価次第で税額が数百万円変わる。年間の取扱件数を聞く。
- 税額がゼロでも、特例を使うなら申告は必要。
※ 税額や特例の適用は個別の事情で変わります。実際の判断は税理士にご確認ください。
掲載している金額は、一般的な発注で見かける水準をもとにした目安です。 実際の費用は要件・地域・体制によって変わります。必ず複数社から見積もりを取り、 「何が含まれていて、何が含まれていないか」を比べたうえでご判断ください。