構成案と絵コンテ|発注側が確認すべきこと
撮影が終わってからでは、構成は直せません。
動画制作で最も取り返しがつかないのは、 撮影が終わってから構成を変えたいと言うことです。 編集でできるのは、撮った素材の並べ替えだけです。 構成の確認は、制作の最初にしかできません。
制作の流れと、決められる期限
| 段階 | ここで決めること | 後から変えられるか |
|---|---|---|
| ヒアリング | 目的、対象、公開先、予算 | 変更可 |
| 構成案 | 話の流れ、尺、伝えること | ここが最後の機会 |
| 絵コンテ | 各シーンの絵、セリフ、テロップ | 細部は調整可 |
| 撮影 | — | 撮っていないものは使えない |
| 初稿の編集 | — | 並べ替えとカットのみ |
| 修正 | テロップ、BGM、色調整 | 構成の変更は不可 |
実写の場合、撮影は1〜2日で終わります。
その日に撮らなかったカットは、編集では作れません。
「あとで社長のコメントを足したい」「別の部署も入れたい」となれば、
撮影日をもう1日設けることになり、
20万〜40万円の追加になります。
構成案の段階で、登場するすべての人・場所を確定させてください。
構成案で確認すること
- 誰に向けた動画か:新規顧客か既存顧客か、社内向けか
- 何を1つ持ち帰ってほしいか:詰め込むほど何も残らない
- 話の順番:課題→解決→実績、なのか、実績→信頼→提案なのか
- 尺:公開先で許容される長さに収まっているか
- 登場人物と場所:撮影日に全員そろうか
絵コンテで確認すること
| 項目 | 見るポイント |
|---|---|
| 各シーンの尺 | 説明が長すぎないか。1シーン5〜8秒が目安 |
| テロップの文言 | 誤字、社名の表記、数字の正確さ。あとで直すと編集費がかかる |
| ナレーション原稿 | 読んで自然か。専門用語が多すぎないか |
| 画面に映るもの | 他社製品、通行人、看板など、権利に関わるものが映らないか |
| 音を出さない場合 | テロップだけで意味が通るか(SNS・展示会では音が出ない) |
構成案を担当者だけで承認し、
編集が終わってから役員に見せて「方向性が違う」となるのが
最も損失の大きいパターンです。
構成案の段階で、最終承認者に必ず目を通してもらってください。
この1回で、撮り直しの数十万円を防げます。
修正回数の考え方
- 2〜3回が標準:見積もりに回数が書かれているか確認する
- 何が「1回」か:まとめて出した指摘が1回。小出しにすると回数を消費する
- 社内で意見を集約してから出す:矛盾する指摘を同時に出すと作業が止まる
- 回数超過の単価:1回あたり数万円。あらかじめ聞いておく
よくある質問
構成案と絵コンテはどう違いますか?
<strong>構成案</strong>は話の流れを文章で示したもの、<strong>絵コンテ</strong>はそれを場面ごとの絵とセリフに落としたものです。構成案で方向性を決め、絵コンテで具体的な見え方を確認します。規模の小さい案件では構成案だけで進むこともあります。
絵コンテの段階で何を確認すればよいですか?
<strong>話の順番</strong>、<strong>各シーンの尺</strong>、<strong>テロップの文言</strong>、<strong>誰が何を話すか</strong>の4つです。ここを承認すると本制作に入るため、撮影後には直せなくなります。
修正は何回まで頼めますか?
2〜3回が標準です。「構成案で1回、編集後に2回」といった形で見積もりに明記されているか確認してください。回数を超えると1回あたり数万円の追加になります。
社内の承認者が多くて意見がまとまりません。
構成案の段階で<strong>全員に見てもらってください</strong>。編集が終わってから役員の意見で構成が変わると、撮り直しになるか、無理な編集でつぎはぎになります。誰が最終決定するかを最初に決めておくのが最も効きます。
まとめ
- 構成を変えられるのは構成案の段階まで。撮影後は並べ替えしかできない。
- 登場する人と場所は、構成案で確定させる。追加撮影は 20万〜40万円。
- 最終承認者に、構成案の段階で必ず見てもらう。
- 修正は2〜3回が標準。指摘はまとめて出す。
全体の流れは 発注から納品までの流れ を参照してください。
掲載している金額は、一般的な発注で見かける水準をもとにした目安です。 実際の費用は要件・地域・体制によって変わります。必ず複数社から見積もりを取り、 「何が含まれていて、何が含まれていないか」を比べたうえでご判断ください。